きにゅうみちきゆみんせえかけえしきにつうかつあはんおどどげしゆに

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きにゅうみちきゆみんせえかけえしきにつうかつあはんおどどげしゆにとは、大分県に伝わるの歌である。

概要[編集]

日本では、古来より詠み人知らずとされる多くの恋歌が残されており、万葉集はもとより、各地の巷間にひっそりと静かに漏れ伝わり続けている。それらは、ぱっと見、とてもじゃないが意味が分からない代物であり、多くの研究者の翻訳によってようやく意味が伝わるものが多い。しかし、この九州は豊後に伝わった恋の歌は、そういった難解なものではない。単に、男女の想いを率直に歌にした素朴なものである。

ただ、あまりにも素朴すぎるだけで。

そして、何よりも率直すぎるだけで。

解読・その1[編集]

この歌は、恋の歌であるため、五七五七七に分けることが出来る。

きにゅうみち
きゆみんせえか
けえしきに
つうかつあはん
おどどげしゆに

・・・さっぱり分からない。

恋の歌[編集]

日本人は古来より、多くの短歌を残し続けてきた歴史と実績がある。それがたとえどんなに難解な内容であったとしても、そこに男女の仲があるかぎり、時代を越えて人々はそれらの歌を愛する。

たとえば、奈良時代、歌聖と呼ばれた柿本人麻呂が「足日木乃山鳥之尾乃四垂尾之長永夜乎一鴨將宿」なる言霊を残している。これは、まだ日本にひらがなカタカナがなかった時代の歌であるため、万葉集にも掲載されている有名な歌であっても、ある程度の教養の無い、つまり、万葉仮名と呼ばれるものを知らない人間にとってはなんのこっちゃさっぱり分からない。

しかし、これがひとたび、男女の仲を歌っているといえば、全ての時代において、多くの人間が知識を総動員して研究に励む対象になる。幸い、元々有名な歌であるため、平安時代にひらがなとカタカナを用いて「あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む」と書き直してくれた人がすでにおり、この段階で多くの人が歌に読まれた情景を想像してにやりとできる。

けれども、時代が移れば、それでも意味が分からない人が出てくる。あしびきやらしだり尾などという単語が分からなくなれば、そういった言葉をその時代の言葉で補助することで、後世の学者が、それらの歌の意味を引き継いでいく。で、男女の仲という要因がこれまた多くの人々をひきつける。

一応、この歌は2012年現在においては「夜になると谷を隔てて独り寂しく寝るという山鳥の長く垂れた尾のように、長い長いこの夜を、私は独り寂しく寝るのだろう」という意味で説明されている。しかし、本当であるならば男!女!の!仲!!という金科玉条を37文字に押し込んで、色々と言葉遊びもちりばめることで、情景と技巧を魅せているにも関わらず、後世になればなるほど技巧は廃れ★男☆女★の☆仲★Yeah!というものが全面に押し出されていくのが悲しくも仕方のない話である。

なお、幸いなことに、別に日本だけの話ではなく、世界中どこだって同じYeah!である。

解読・その2[編集]

柿本人麻呂の歌に込められた技巧的な部分を抜き出すならば、まず最初の五七五の部分で韻を踏んでおり(あしびき 山鳥の尾 しだり尾)さらに、山鳥という言葉を使用したついでに、かもねむという言葉に同じ鳥であるを持ってきている。これは、万葉仮名のほうを見れば明らかである。

それを踏まえて、大分県の歌を解読すると、

きにゅうみち
きゆみんせえか
けえしきに
つうかつあはん
おどどげしゆに

・・・さっぱり分からん。てゆうか、技巧使ってないやん。

物語[編集]

というわけで、最終的にこの恋の歌が伝えられている物語のほうを紐解けば、大分の昔話「吉四六さん」(きっちょむさん)にたどり着く。

この難解な恋の歌が登場するのは、数多く残されているきっちょむさんの昔話の中でも特に異質とされるものに含まれており、それまでとんちで有名だったきっちょむさんが珍しく奥さんに歌道について語るという話になる。きっちょむさんから歌についての色々を聞かされた奥さんが、そんなことは自分でも出来るといって歌ったのが「きにゅうみちきゆみんせえかけえしきにつうかつあはんおどどげしゆに」である。

こればかりは、さすがとんちの効くきっちょむさんもほとほと困り、最終的に学のある武士にこの歌を見せたところ、武士もこれでは豊後訛りがあまりにひどすぎて人様にはわかるまいといい、きっちょむさんに訛りを直して以下のように手直しをしてくれた、というのがこの話の本筋である。

その結果、

「きにゅうみち きゆみんせえか けえしきにつうかつあはん おどどげしゆに」

昨日見て 今日見ぬさへも 恋しきに 十日を逢わぬ 身をいかにせん

・・・分かるかぁ

解読・その3[編集]

「きにゅう=昨日」「みち=見て」「きゆ=今日」「みんせえか=見ぬさへも」「けえしきに=恋しきに」「つうかつ=十日も」「あはん=逢わぬ」「おど=夫、もしくは恋人」「どげしゆに=どうしようか」

つまりこの歌は、一日会わないだけで恋しくて仕方のない夫かもしくは恋人が旅立ったか寝付いたか知らないが、十日も逢えない状況が続いてしまい、もし逢えたならどうしてくれようか、という意味である。

分かるかああ!

関連項目[編集]