UnBooks:S*x -a sweet memory-

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
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山内恵は、新妻である。

今年の春、満開の桜に包まれて、夫の大輔と結婚式を挙げた。学生の頃から続いた恋愛結婚を、両親も友人も、皆が祝福した。

どこにでもいる、けれど比べようもなく素晴らしい、そんな2人の生活。いや、恵の中にいる小さな命も合わせて、3人の、と言うべきなのかもしれない。

新居のマンションで幸せな新婚生活を送る恵に、今悩みはありますか、と聞けばきっとこんな答えが返ってくるはずだ。

「ありません。でも、早くこの子が生まれてきてくれないかな、なんて事は考えたりします。でも、それは悩みじゃないですね」

そして、こう付け加えるだろう。

「あ……でも、ア●●●ックスは控えるように、ってお医者さんに言われちゃったんです。それは少し……悩みかもしれませんね」

そう言って、笑うに違いない。

何故、ア●●●ックスなのか。それは、恵と大輔を結び付けたのが、ア●●●ックスに他ならないからなのだ。




恵がア●●●ックスに興味を持ち始めたのは中学生のとき。ある夜、両親がア●●●ックスをしているのを目撃してからだ。彼女を起こしてしまわないようにと極力音を殺していたようだが、夜、トイレに起きた恵は両親の寝室から漏れるその音に気付き、その様子を目撃してしまったのだ。

両親と●ックス、その2つが自分の中でどうにも上手く結び付かなかった恵だったが、何故かその時の光景は強く記憶に焼き付いた。そして、高校生になり、それがア●●●ックスというものだったのだと知って以降、ア●●●ックスに対する憧れは、恵の中で確固たるものになっていった。

そして、大学生になった恵は、サークルのコンパで大輔と出会う。

「僕は、ア●●の方が好きだな。●●●なんかより、やってて気持ちいいからね」

そんな大輔の言葉を聞いて、恵の方から声をかけた。そして同じア●●●ックスに興味を持つ者どうし、2人は驚くほど早く打ち解けていった。そしてある時、大輔がア●●●ックスを好きになった理由を聞いて納得した。大輔も自分と同じ、両親のア●●●ックスを見て、それに興味を持つようになった人間だったのだ。

それ以降、恵と大輔の関係は段々と深まっていき、やがて2人が恋人となるのにそう時間はかからなかった。

両親が旅行に行くから、と大輔の家に始めて招かれた時、初め、恵は躊躇した。彼の家に行けば、まず間違なくア●●●ックスをすることになるだろう。大輔の家にはその為の部屋もあるというし、2人で一緒に、ア●●●ックスを始めるために必要な物も用意した。ずっと憧れていたア●●●ックスを、大輔と一緒にする事ができるのだ。楽しみでない訳は無い。

けれど、2つ。たった2つの違いが恵を躊躇わせていた。

その違いとは、太郎がア●●●ックスのことを知ったのが小学生の時で、彼は中学生の時からア●●●ックスをやっていた、という事だ。

考えに考えて、恵は大輔に言った。

自分はア●●●ックスの初心者で、1人で想像して指でマネをした事くらいはあるけれど、そんなもの何の役にも立たない。ずぶの素人だ。そんな自分とでは、中学生の時からずっとア●●●ックスの経験を積んできた大輔はつまらないのではないか、と。

思い詰めて言った恵に、大輔は笑って答えた。

「僕は、子供の頃から、ア●●●ックスの事ばかり考えて過ごしてきた。そんなだから、昔付き合った女の子たちも、僕がア●●●ックスにしか興味がない、って言って僕から離れていった。たまに●ックスが好きな人でも、普通の、●●●の方が良いって言ってね。でも、君は違った。君は、僕と同じくらいア●●●ックスが好きだった。そんな人、初めてだった。僕は、それがとても嬉しかった。——でも、もうそんな事は良いんだ。僕は、ただ君が好きなんだ。ア●●●ックスよりもずっと、ただ、ありのままに、君が」




その子が生まれたら、ア●●●ックスを教えてあげるつもりですか、と聞けば、彼女は嬉しそうにこう答えるだろう。

「ええ、きっと。でも、もし嫌がられちゃったら、その時は素直に諦めます」

何故か、と続けて問うたなら、きっとこんな答えが返って来る。

「だって、私も彼も、この子を愛しているから。ア●●●ックスとは比べられないくらいに」

ア●●●ックスなんて関係ないのだと、ただ君という人間が愛しいのだと。

そう語ってくれた大輔の顔を、思い出しながら恵は答えるだろう。

涙に曇りながら見つめた彼の顔は、初めてア●●●ックスを見たあの日よりも、ずっとずっと、愛しく。


関連項目[編集]

ひよこ陛下
この記事はキッズgooでも見れる記事だよ。書いた本人とひよこ陛下が言うんだから間違いない。
Upsidedownmainpage.jpg 執筆コンテスト
本項は第17回執筆コンテストに出品されました。