UnBooks:桃太郎と餡飯男

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桃太郎 番外編4

そこは実に のどかなところだった。

小高い丘の上に 一軒の建物 煙突から 煙の代わりに 影が。

影は町に向かって 颯爽と飛んでいった。

もう少し建物に近づくと 今度は犬が二本足で立ち ラジオ体操をしている。

中に入ると丸い顔のオッサン ジャイアント馬場よりもはるかに長い顔の少女が パンを作っていた。


やがて待ちにUFOのようなものが襲ってくる  付近住民は一日一回必ずこれに出くわし

UFOは

一日一回必ず 煙突の影と戦い 一日一回必ず 煙突の影を追い詰め

一日一回必ず 復活した影にぶっ飛ばされるのである。

こうして 一日が終わっていく世界に あの男が現れた。

浦島太郎との戦いを終えた 桃太郎である。


あくる日の昼下がり UFOが飛来した。

中には真っ黒い人物が 搭乗している。

「今日こそヤツの妨害が入る前にこの街をつぶす。20年もヤツにぶっ飛ばされ続けたが今回ばかりは番外編なんだから勝ってもいいだろう。」

UFOからはおびただしい数の レーザーとミサイル。

いろんな動物たちが2足歩行し 喋り 馴れ合うという奇妙な街をUFOは破壊した。


そして颯爽と我らのヒーローが現れた。

UFOに強烈な一撃 そして男は名乗った。

「我が名は桃太郎! 拳を極めし者也!!!」

乗り物の中から真っ黒の人物を引きずり出し 再び攻撃を開始。

腕がもげ 足がもげ 体中の骨を砕かれながら 真っ黒はひたすらに悲鳴を上げる。

やがて悲鳴 断末魔を経過して 痙攣状態になったところで先の煙突の影が現れた。


「これは…」 普段ならUFOが20年間の人攫い 破壊活動を通して今までに一人も殺した事がなければ

物を破壊した事さえない事は 周知のとおりである。無論影が毎度ぶっ飛ばすが ここまでの惨状はお目にかかったことがない。

そしてまもなく いつもの真っ黒い男が変わり果てた姿でそこにいる事を確認。

その傍らに桃太郎がいた。

「汝が真の力。我に示せ。」


今回の敵はただ事じゃないと悟った 影はマントを翻し空中から必殺パンチを放った。

しかし顔面にカウンターの一撃を 食らってしまった。

顔が吹き飛んでしまった だが片目と鼻の辺りを残し 立ち上がった。

「くっ、顔がもげては力が…」この男 顔が半分削ぎ取られても 力が入らないだけですむのである。

桃太郎は手に付いた 餡を見て黍団子を思い出していた。

どこからともなく影と似たような顔つきの人面車に乗って丸い顔の翁と理不尽なまでに顔が長い少女と二足歩行の犬がやってきた。

「新しい顔だ!」そういって 本当に顔を投げつけた。

やがて新しい顔は影の顔面に当たり 首を撥ね 新しい顔になった。

「元気100倍!!」


そして再び必殺パンチを繰り出すが 再びカウンターが入った  今度は桃太郎の番である。

青白い光の球を投げつけ 一瞬で全身打撲にするという大技を駆使し さらに相手の頭上にテレポートして

頭上から強烈な一撃を与えるというなんとも恐ろしい技を放った。

しかし!

「まだまだ! 新しい顔だ!」 丸い翁がさらに新しい顔を投げた。

「元気100倍!!」

こんなやり取りが200回ほど繰り返された。

ここまでくれば 平べったい顔の影や スカトロが好きそうなラグビー顔が いてもいい気がするが面倒なので(どうせこの実力差じゃぁねぇ…)。


桃太郎は丸い顔の翁、縦長顔の少女を葬り去った。

「丸い顔にして奇妙な物の怪よ 後はないぞ。」

そして一閃。



更なる強者を求め、旅は続くのだった。