UnBooks:わたしの本名

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生誕[編集]

彼女の両親は彼女が生まれる前に父親が浮気をしたために離婚し、母はそのような父の血が入ったわが子を憎悪して彼女を病院から退院すると赤ちゃんの手に手紙をくくりつけてそのまま赤ちゃんポストへと入れた。彼女を引き取った孤児院はまず母の手紙を読み愕然とした。母は「あなたのお父さんは最低な人よ、そしてあなたを捨てた私も最低。だから私とあなたのお父さんを探さないで。あなたに会うとあなたを殺しちゃうかもしれないから。」たったこれだけの、そして彼女が成長して父母の存在を探そうとしても決して見せられない言葉を残して彼女を捨てたのだ。孤児院のスタッフはせめて彼女に本当の名前を与えたいという意味をこめ彼女を本名と名付けた。苗字は孤児院の理事長の苗字「渡野(わたしの)」をとった。そうしてこの子に「渡野本名(わたしのもとな)」という名前がついた。それは彼女が小学生になろうとしていた時だった。それまで彼女は名もなき女の子だったのだ。

高校時代[編集]

そして時は流れ彼女は高校生になった。孤児院で暮らし両親のいなかった彼女は小中時代にいじめられていた。彼女は成績は良かったが金銭的事情により地元の馬鹿公立高校に入ったため余計にいじめはエスカレートした。彼女はどんどん荒んでいった。そのころには本名は孤児院に母の存在を問いただしついに院長も長年存在をひた隠していた手紙のことをしゃべってしまった。彼女はその手紙を受け取るとはじめて泣いたという。その後の彼女はさらに暗く荒れていったという。

そんな彼女も三年生になったが進路は決まっていなかった。もともとよかった成績も本人が荒れていたのと学校の教育レベルの低さにより地に落ちていた。だからと言って本名を雇うような職場も存在していなかった。しかも、彼女はそのころには煙草を陰でパカパカ吸い覆面をしてバイクを夜走らせる微妙な不良になっていた。

そして死[編集]

そのような日常を意味や希望もなく過ごしていた本名はある日の夕方屋上で煙草を吸っていた。そのような不良行為に走る彼女に注意してきた女の子がいた。その子は一年生の渡野あざなと名乗った。本名はあざなを一瞬自分に似ていると思ったがただ苗字が同じだからかと思い無視した。彼女は本名に説教し、最後にそんなことだめってお父さんとお母さんに言われたでしょと言ってしめたがそれを聞いた彼女はついにキレた。「あなたにはさぞ立派な両親がいるでしょうけど私にはいないのよ。」と。あざなはお父さんは孤児院の仕事ばかりで私なんか放置してるしお母さんは遊びまわってるし。私だって寂しいのよと本名にとっての衝撃発言をした。あざなの父はいままでお世話になった孤児院の理事長だったのだ。あざなは続けた、あなたの名前は?と。本名は「私の名前は本名。でも本当の名前は存在しないの。誰か本当の名前を付けてよ。」と泣きながらいった。あざなはきっといつかあえるよお母さんにと慰めた。その光景は姉を慰める妹のように見えたかもしれない。

そうこうしているうちにとっくに日は落ち時間も九時をすぎていた。あまりにもあざなが遅いので心配になった両親があざなを迎えにきた。屋上に彼女の存在を認めた父は母を連れて屋上へとやってきた。「あざな、かえるわよ。」と母は二人を見ながらいった。母は本名に似ていた。母も本名を自分に似ていると思った。そのとき親子は悟った、あざなの母は本名を赤ん坊の時に捨てた母だと。母も本名も目の色を変え相手に殴りかかった。あざなは本名を止めたが本名に「あなたのお母さんが許せない。」と言われながら屋上から突き飛ばされた。あざなの父は自分の妻と孤児院で育ててきた子が殺す勢いで殴りあい、娘が屋上から突き飛ばされたことにただ呆然としていた。ほどなくして取っ組み合いになっていた本名と母も互いを屋上につき飛ばそうとして二人とも落ちた。それをみてようやく父も正気に戻り二人をつかもうとしたが手遅れだった。つかんだはいいものの二人の重さにひきずられ父も落ちた。落ちる現場を目撃した人はすぐに救急車を呼んだがすでに四人とも息絶えていた……。  

この話から[編集]

まず、どんなことがあっても子供は自分の手で大切に育てましょう。そして愛する子供に本当に自分の名前と呼べる名前を与えてあげてください。それが何よりもまず子供に与えるべきものなのですから。