OSI参照モデル
OSI参照モデル(おーえすあいさんしょうもでる)とは、主にITシステム構築時にSI[1]が参照する、各構成パーツの位置づけや互換性を把握するのに用いられる階層構造モデルの事である。
概要[編集]
簡単に言うとコンピュータやコンピュータを利用した人間同士のコミュニケーションプロセスを段階ごとに階層化した構成図を表す。
コミュニケーションを行う際には「相手」に応じて情報を送る必要があるが、相手によって事情が異なるため、互換性を確保しないとせっかく送った情報も途中で破棄されたり、喪失したりしてしまう場合がある。
そのため相手の階層モデルを把握した上で情報を送る必要がある。
コミュニケーション障害が発生した場合は、どの階層レベルで問題が発生したのか原因を特定する際に使われる事もあり、運用オペレーターがトラブル発生時に参照する場合もある。
送った情報は必ずしも最上位まで行かないといけない訳ではなく、例えば相手がルータなら第3層までで十分なため、到達させたい階層も考慮に入れる必要がある。
代表的な階層モデル[編集]
以下の内の第0層~第10層までのレイヤーで区別される事が多い。
第0層は自然や立地条件などを含めた環境となり、どうすることも出来ない場合が多い。第8層~第10層はまとめて「ユーザー層」と呼ばれ、使用するユーザーの守備範囲となる。そのためシステムを構築するSIの守備範囲としては第1層~第7層の範囲内に収まる事が多い。
「ユーザー層」と言えども人工知能の発達により、人間とは限らない場合もある。
第9層と第10層をあわせて「思想層」と呼ぶ事もある。
第12層 神々の神層[編集]
- 多数の神々が居る第11層のさらに上を行く存在がある事が聖書中のダニエル書の中に記述されており、「神々の神」という表現が2:47と11:36に出てくる[2]。
- ダニエル書の1章と2章の文脈からそれはイスラエルの神と分かるので、つまりヤハウェが「神々の神」と呼ばれていると、SI的に見ても特定できる。
- ヤハウェは古来から日本でも崇められていたという説はある[3]が、なぜかその事はウィキペディア上では取り上げられておらず、ヤハウェはまるでただの文字、しかも発音の分からない文字としか扱われていない[4]。
第11層 神層[編集]
- 多数の神々が居て分類は困難だが、SIにここまで要求される事はまず無いため、特に取り上げられる事は無かった。
- 無神論にとっては「神は居ない」という考えが神に相当する。
- 聖書は各教派を超えた存在であると、かの有名なウィキペディアン達の間でも認められている[5]ため、宗教層を超えており、神ではないが第11層相当になると思われる。
- ウィキペディア上の日本の神一覧には2018年9月20日現在、およそ693の神々が挙げられており、一部人間も含むようで、今後も増える予定である事が分かる。
- ウィキペディア上の仏の一覧には2018年9月17日現在、数えるのがめんどい程の仏様が挙げられており、各種分類等も進んでおり、一種の生態系の様になっている。
- ギリシア神話などの神話にも多数の神が存在するようである。
- クレーマーでも「お客様は神様です」という見方もある[6]。
- もはや「神様、仏様」と神頼みした場合、誰が振り向くのかまるで分からない状況。SI的に言わせてもらえれば、「宛先」が特定できないパケットは第3層のルータ上で「破損したパケット」と見なされ破棄されるため、コミュニケーション障害の一因として見る事が出来る。
第10層 宗教層[編集]
- 多数の宗教があり分類は困難だが、ここまで考慮して情報を送る事は稀なため、SIがここまで考慮する事はまず無い。
- 思想という意味ではお客様がApple信者であると主張している場合は、システム構築の際にApple製品を使うと喜ばれるような場合もあるため、参考情報程度に使う事はある。
第9層 政治層[編集]
- 多数の派閥があり分類は困難だが、ここまで考慮して情報を送る事は稀なため、SIがここまで考慮する事はまず無い。
- 思想という意味では、使用するパーツはどこのメーカーのが良いとか、流行りの何とかを使いたいとか、そういう主張がお客様から上がる事はあるので、要望として取り入れる場合はある。
第8層 財務層[編集]
- コストの問題の事。どんなに優れたシステムを考案してもコスト面で却下されたら成り立たない。
- SIとしてシステムを構築する際は、相手の財布事情という事になり、相手の予算に応じた規模に留める必要があるため、考慮に入れなくてはならない。
- 大抵は客先から決められた予算は最初に提示されるが、初期構築費用と運用費用の双方で折り合いを付けなくてはならず、ある程度の経験が無いと見積もりを立てる事すらできない。
- 大抵はSIに案件情報が降りてくる前段階で上層部により決定されている場合が多い。
第7層 アプリケーション層[編集]
- 通常製品の表層。アプリと呼ばれたりする段階。HTTPやFTPの他、LINEやメール、匿名掲示板や動画共有サービスなどの具体的なコミュニケーションツールを指す。
- ウィキペディアやアンサイクロペディアなどのwikiもこちら。
第6層 プレゼンテーション層[編集]
- パワーポイントをイメージしてもらえればお分かりいただける事と思うが、情報をどのように表現するか、その表現手法の事。
第5層 セッション層[編集]
- お互いにデータ通信しましょうね、という口約束の段階。コミュニケーションを取る前段階の事。
第4層 トランスポート層[編集]
- 通信の際のエラーを訂正したり、パケットをロストした際の再送制御など。
第3層 ネットワーク層[編集]
- 誰と話をするか決める段階。宛先が重要。複数の宛先を選択する事もでき、ブロードキャストなどもできる。
- ちなみに送信元も重要。返信が届かなくなる。返信不要なら省略される。
第2層 データリンク層[編集]
- 通信を確立させる段階。WiFi通信の確立など。回線速度が決定される段階。
第1層 物理層[編集]
- 物理的な接続。物理と言っても有線に限らず、無線(電波)も含まれる。
第0層 土建層[編集]
- 建物の状況を指して用いられる。妨害電波の状況や自然環境中で降り注ぐ宇宙線やニュートリノなどが含まれる場合もある。
- SIとしてはこちらもどうにも出来ず守備範囲外となる事が多いが、WiFi使用時に電波を遮っている対象(鉛の板や電子レンジ等)を特定して取り除く事を提案する事はある。
カプセル化[編集]
情報を送りやすくするために一定の大きさに分割して梱包する事。梱包された小包はパケットと呼ばれ、パケット毎に配送料が計算される。
各階層を経るごとに各階層用の梱包が施されるため、梱包材を幾重にも纏った情報はまるでマトリョーシカ人形のようになる。「過剰包装」と言われる事もあるが、通信の仕組み上、やむを得ないのでご了承下さい。
配送経路[編集]
- まず送り主側が「送る先」と送る「情報」を決める。
- 階層を上から下に順に降りて行き、梱包が施される。
- 物理層により相手側の物理層に宅配される。
- 相手側の階層を下から上に順に上がって行き、順に荷解きがされる。
- 意図した「送り先」に送った「情報」が届く。
- 荷物が複数に分割されている場合は、個包装された上で番号が付与され、相手に届く。
- 付与した番号順に相手側に届くとは限らないため、受け取った相手は荷物を番号順に並び替えればOK。
- 並び替える必要が無い情報である場合もある。
備考[編集]
- 同じプロトコルでも方言などで一部意味が違って伝わると通信が成り立たないのでご注意下さい。
- 階層構造は非常に複雑で壊れやすいため、近付かないようご注意下さい。
脚注[編集]
- ^ システムインテグレーター(Systems Integrator)
- ^ "ダニエル書(口語訳)". ウィキソース (2018年7月13日). 2018年9月27日閲覧。
- ^ "古代日本人はヤハウェを信じていた". レムナント (1997年8月). 2018年9月27日閲覧。
- ^ "ヤハウェ". ウィキペディア (2018年9月27日). 2018年9月27日閲覧。
- ^ "ノート:聖書の宇宙論". ウィキペディア (2010年4月22日). 2018年9月27日閲覧。
- ^ "お客様は神様なのか?「接客業はつらいよ」エピソード". ライブドアニュース (2018年4月26日). 2018年9月27日閲覧。