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(かみ)とは、ヒトの頭部に生えた毛を意味する。人類がサルから進化する際に、が天から見降ろした時の目印にするために体毛を一部残したものである。
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音の由来[編集]

人体のうちでもっとも「神(かみ)に近い部分」であることから。髪は、人間が他の動物と異なり、特別な愛を受けるにふさわしい存在であるしるしとして神から授けられたものである、と多くの宗教において解釈されてきた。1859年にイギリスの博物学者チャールズ・ダーウィンはそのなけなしのユーモアを振り絞り「髪はその利便性ゆえに上(かみ)にあるにすぎない」とさらなるダジャレをとばしたが、総スカンを食った。

漢字の由来[編集]

古代、気持悪い顔の俳優が、発泡酒の缶を片手に、車窓からの景色を眺めながら「いい陽気だなあ、綺麗な緑、青い空、走る雲」などとたわけたことを言っていると、セリエA長友佑都電車と互角のスピードで走るのを目撃した、という故事が、「髪」という字の由来である。長友の超人的な走りは、「カミ」の音をあてるにふさわしいものであった。白川静も納得である。

走る長友.gif

髪の神性[編集]

ダーウィンの渾身のギャグが滑ったため、髪を神聖なものと見なす文化がすたれることはなかった。現在でも宗派を問わず、熱心な宗教者であればあるほど、髪を重んじる者が多い。

男性の場合[編集]

多くの宗教において、男性の髪の長さは敬虔さに比例する。ギリシャ正教の修道士は決して髪を切らず、イスラム教ユダヤ教においても伸ばすことが奨励される。日本作家五木寛之は仏教徒であるが、彼もまた髪を自然のままに保つため、四季の変わり目にしか洗髪をしない。「フォークの神」の熱烈な信徒であった吉田拓郎は、肩まで伸びた髪を婚姻の条件とし、1970年代には多くの若者たちが彼に従った。

ほとんどの人種は髪を伸ばしても長く垂れさがるだけだが、黒人の場合は、ちぢれた髪が重力に屈することなくまっすぐ伸び、頭の周りに美しい球を形づくる。この神々しい姿を目にした臆病なアメリカ白人たちは、「怖い、怖い!(Awful! Awful!)」と叫んで、ばかでかいを乱射した。のちに「アフロ」と呼ばれる髪型である。

人が肉欲を覚えると、体温の上昇や男性ホルモンの分泌によって脱毛が起こる。ゆえに髪が減ることは、肉欲に負け神の愛を失った証拠と見なされ、多くの者にとって耐えがたい恥辱となる。宗教心に欠けると言われる現代日本においても、男性はこぞってカツラをつけたり、最近では頭皮にじかに毛を植えたりして、必死で脱毛の跡を隠そうとする。しばしば尊大に見えるワイドショー司会者のO氏も、うさんくさいシンガーソングライターのT氏も、特に芸があるように見えない噺家のK氏も、みな本当は敬虔であろうと努力する、愛すべき善人たちなのである。

髪を神聖視する見方が生まれて間もなく、ハゲに対する羞恥が転じて、倒錯した価値観が生まれた。ヨーロッパにおいてはローマ・カトリックが、アジアにおいては仏教が。初めのうちは少数の集団だったが、あえて髪を剃りおとして自虐的な苦行にふける彼らの姿が、人々の心の内にひそむマゾヒズムを目覚めさせ、瞬く間に教団の規模は拡大した。想像で描いた神の絵を前に自らをムチでしばきひいひい喘ぐ声がヨーロッパ中に響いた。アジアではすでにニーチェを先取りして、この世で生きることの無意味さを大声でがなり立てた。このような虚無感は、出口のない劣等感に苦しむ戦後ドイツの青年たちにも伝染し、彼らはバリカンによって、自分たちが軽薄で怒りに満ちた人種差別野郎であることを宣言し始めた。今や毛無したちの叫びは混沌の様相を呈し、ますます救い難くなるばかりだ。

女性の場合[編集]

髪は女の命」と言われるように、女性たちにとって髪の豊かさや長さは宗教心などというレベルを超えて重要であるとされた。平安時代の日本女性は脱毛を恐れて洗髪を控え、着物の裾よりも長く伸びた髪を米のとぎ汁でせっせと梳き、畳の上にフケをためていった。しかしそのような美意識は、髪の長い女ほど興奮するという、男たちの歪んだ嗜好に基づいたものであった。彼らは欲望に負けた自分たちではなく、女の髪を憎んだ。髪思春期の終わりに髪をバッサリと切られるユダヤ教の女性たちや、頭全体を布で覆うことを強いられるイスラム教の女性たち、そして世界中の、髪を掴んで家中を引っ張りまわされる女たちはやがてそれに気付き始めた。

こうして「その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな」と詠みつつも与謝野晶子の髪はパッツンパッツンであり、現在に至るまで短髪の女性が生き生きと通りを闊歩するという事態が発生した。古い命を捨てて、かえって生きる命もあったのである。しかし男の場合と同じく、髪を掴んで引きずりまわされることに喜びを感じる者もおり、その場合はどうしようもない。

また、長い髪を保ちつつ身を守っている賢明な女性も多く存在する。彼女らは米ぬかなどとは比べ物にならないほど高価なシャンプーを使い、洗髪中には髪を長く垂らして目だけ出して何度も振り向き、洗髪後には風に髪を大げさになびかせたり広げたりして男どもを威嚇する。奇抜な色に染めたり、焼きしめたりもする。テレビの中から這い出てきて故意に脅かし、相手を死に至らしめる者まで現れた。古の怪物メデューサの復活もそう遠くはないであろう。がんばれウーマン。


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本項は第23回執筆コンテストに出品されました。