活性水素

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活性水素(かっせいすいそ)は、水素が変化して高い反応性を持ったもの。強い還元性を持つ。一般には有害な活性酸素を除去する物質として知られている。

化学的性質[編集]

活性水素は水素分子 H2 や水素イオン H+ のような通常の水素とはひと味違う反応性の高い水素で、原子状水素(水素ラジカル)H• と水素化物イオン(ヒドリド)H の2種がある。

反応性[編集]

どちらも還元性が強く、原子状水素は特に反応性が高いため安定な化合物となるまで短時間で反応を続ける。以下に原子状水素と酸素の反応を示す。

4H• + O2 → 2H2O

ここでは、酸素が水素と化合することで還元されている。通常の水素ならば当然酸素と混ぜただけでは反応せず火をつけないと化合しないが、原子状水素ならば常温でも反応する。また、ある程度の量が存在すればお互いに結合して水素分子となる。

2H• → H2

水素化物イオンは比較的安定で、水素化ナトリウム NaH のような陽性の強い元素との化合物が存在する。とはいえ反応しやすいことに変わりはなく、例えば酸化二水素 H2O とは次のように反応する。

H + H2O → OH + H2

ここでは酸化二水素の水素原子1つが還元されて水素になっている。また、水に溶けた水素のごく一部は次式のように電離している。

H2 ↔ H+ + H

製法[編集]

水に陰電圧や還元剤を加えることで、水溶液の形で得られる。

陰電圧を加える方法は水の電気分解の応用である。水を電気分解すると水素と酸素を生じることは周知の事実であるが、このとき陰極では次の反応が起こっている。

2H2O + 2e → 2OH + H2
2H+ + 2e → H2

このように水 H2O や水素イオン H+ が還元されて水素が発生するのであるが、この反応は次のようにいくつかの段階からなる。

  1. 水や水素イオンが還元されて原子状水素 H• が生じる。
  2. 2個の原子状水素から水素分子 H2 ができる。
  3. 水素分子が気体となって水の中から出てくる。

これを反応式で表すとこうなる。

  1. H2O + e → OH + H• または H+ + eH•
  2. 2H• → H2
  3. H2aq → H2(気)

このように水素の発生は簡単にはいかないので、水素過電圧という余分な電圧が必要になる。そこで分解には不十分な電圧を加えると、水素分子になれない原子状水素が増えて水中に逃げていったり、電極上の原子状水素や水素分子が還元されて水素化物イオン H が生じる。

H + e → H
H2 + 2e → 2H

還元剤を用いる方法もおなじ原理で、電極から電子を与える代わりにに電子を他の物質に押しつける物質を使うだけである。この方法でも半端に還元力のある物質を使わないと完全に分解してしまうので、普通マグネシウムが用いられる。

生化学的作用[編集]

活性水素は活性酸素を還元して除去することができるため、抗酸化物質として生体内で重要な位置を占める。

活性酸素とのバランス[編集]

老化やがんなどの原因として問題視されることが多い活性酸素ではあるが、細胞内でエネルギーを作り出す際には酸素が水に変化する途中で活性酸素にならければならないため、実は多くの生物にとって必要不可欠なものである。また、体内に侵入した病原体や毒物を分解して処理する働きも担っている。

とはいえ必要以上にあれば細胞にダメージを与えるため、カタラーゼなどの抗酸化酵素やビタミンなどの抗酸化物質によって分解されるようになっている。この働きを果たす物質の1つが活性水素である。反応性が高いため速やかに反応することができ、酸化されたビタミンなどを還元して元に戻すこともできる。

高い抗酸化作用をもつ活性水素ではあるが、その反応性の高さ故逆に細胞に損傷を与えることもある。その場合は分解酵素や活性酸素によって取り除かれ、体内の活性酸素と活性水素のバランスが保たれるようになっている。よく誤解されるが、活性水素が多ければ多いほど良いというわけではない。

生物での生成[編集]

生体内では酵素によって活性水素が生成される。水素分解酵素は原子状水素、水素還元酵素は水素化物イオンを生成し、どちらもヒドロゲナーゼの一種である。これらの酵素は抗酸化酵素と同様に肝臓や細胞核に多く存在する。

また、水素をエネルギー源とする化学合成細菌はこの種の酵素を多く持つと考えられている。

研究史[編集]

活性水素の存在は20世紀中盤までには知られており、化学的な基本性質が調べられていた。活性水素の研究に大きな進展があったのは20世紀末のことで、活性酸素の人体への影響が次第に明らかになっていくにつれて、その対極に位置するものとして活性水素に注目が集まったのである。

活性水素は反応性が高く不安定であるため、水溶液中に一定の作用をするほどの量が存在することができないと考えられていたが、同様に不安定な活性酸素が生体内で一定の役割を果たしていることから、活性水素も体内に存在するという仮説が打ち立てられた。

林秀光は活性酸素と対をなす活性水素が互いに打ち消し合うことでガンなどの生活習慣病への効果があると主張[1]。これをうけて早川英雄が水に活性水素を加える浄水器を発明した[2]。多くの専門家が活性水素の水中での存在可能性を否定する中、最先端の研究結果を素早く実用化した他に例を見ない偉業であり、NHKプロジェクトXでも取り上げられた。

この浄水器の水を調査した飲料水研究家の白畑寛隆は原子状水素が含まれることを確認したと発表[3]。さらに林は研究を重ね、ネイチャー誌の論文[4]から原子状水素を発生させる酵素の報告を発見した[5]。林以外にはこの論文からこの酵素のことを見いだせなかったといい、林の才能がうかがわれる。

その後も活性水素の生化学的研究が続けられているという。

用途[編集]

活性水素は主に水に添加した活性水素水として、健康維持や生活習慣病の予防などに利用される。活性水素水は主に電気分解を用いた浄水器によって提供されるが、水に混ぜることで活性水素を発生させるマグネシウムを含む薬剤なども登場している。最近は活性水素を発生させる酵素を服用する方法が考案されている。

活性水素は不安定であるため、活性水素の添加後速やかに服用すること。活性水素は勝手に反応してすぐなくなるので、ふたを開けたらすぐ酸素が逃げる酸素水以上に劣化が激しい。

活性水素水はあるある大辞典でも紹介されており、ある専門家はその中で

"It's impassible!"
訳:「実は根拠がない、ビタミンの(抗酸化作用による)酸化ストレス軽減よりもあり得る話だよ。」

と述べた。また被験者からは、「肩こりが直った」「花粉症が治まった」「彼女ができた」などの効果が報告されている。

出典[編集]

  1. ^ 林 秀光『ガンは「水素豊富水」で克服できる! 』、ロングセラーズ、ISBN 978-4845411962
  2. ^ 早川 英雄『ガンに克つ水―「ミネラル還元水」の驚くべき効果!』、現代書林、ISBN 978-4876206995
  3. ^ 白畑實隆、河村宗典「電解還元水革命 人間の体に「本当に良い水」はこれだ!!―電解還元水のすべて」、フォーシーズンズプレス、ISBN 978-4938996185
  4. ^ Happe, R. P.; Roseboom, W.; Pierik, A. J.; Albracht, S. P. J.; Bagley, K. A. "Biological activition of hydrogen" Nature, 1997, 385, 126. doi:10.1038/385126a0 - ヒドロゲナーゼによる水素の活性化について、ニッケル-鉄活性中心の研究
  5. ^ 林 秀光「『水素豊富水・前提医学』の提唱」、第6回国際統合医学会 ポスターセッション [1]

関連項目[編集]

Wikipedia
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