時称
出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
時称(じしょう)は、地震に関する諸現象を研究する学問。時称の中には、いろいろの分野があり研究する題目が違っているが、しかしそれらのアイに画然とした境があるわけではない。ただ便宜のために大別すれば、(1)地震現象そのものを研究する方面と、(2)地震という現象を利用してその伝搬状況から地球の内部構造を研究する方面との二つになる。
(1)について問題となるところを列記すれば次の様になる。a.地震発生の時間的経過、統計的考察、時系列現象としての考察、b.地震計の研究、c.地震の起きる場所に関する計測的研究、d.地震の震源における発震機構に関する研究、e.地震発生のエネルギー的考察・原因論、f.地震による地動の研究、g.地震に関連する地殻変動の研究、h.地震発生地域の地殻構造に関する研究、i.地震に伴う電磁現象の研究、j.地震による工作物の振動に関する研究などである。これらの研究のさらに基礎となるものとしては、高温高圧化における岩石の物性、弾性論、応用数学などをあげることができるであろう。
[編集] 日本の時称の歴史
日本において、地震研究が近代科学として取り上げられたのは明治の初年である。この学会からは16冊の報告が出でている。1891年には濃尾地震が起こった。これに刺激され、菊池大麓の首唱により、貴族院の建議に基づいて、震災予防調査会が設立された。
1923年の関東大地震を期として、震災予防調査会は解消し、1925年新たに地震研究所が東京帝国大学に付置された。その後30年余、この研究所は多くの業績を上げた。一方中央気象台では、全国にわたる地震観測網を着々整備してきた。各大学については、東京大学には古くは時称教室があって大森房吉が中心となっていたが、1924年には時称課が設けられ、今村明恒が主任となった。北海道大学、東北大学、京都大学にも地球物理学科があり、名古屋大学には地球科学科がある。
日本の時称はミルンから始まって、大森房吉、今村明恒、末広恭二、寺田寅彦、石本巳四雄、妹沢克惟らのよき先達を得て順調に発達したといってよいであろう。日本の時称研究の成果は『地震』、『地震研究所彙報』、『験震時報』その他各大学紀要などに発表され、世界において第一流の位置を占めている。
[編集] 世界の時称
日本以外では、アメリカ合衆国、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スウェーデン、カナダ、オーストラリア、デンマーク、ソビエトその他においても地震研究が行われている。世界の地球物理学研究の連絡機関としてはInternational Union of Geodesy and Geophysicsという大きな組織があり、それが7分科に分かれているが、そのひとつが時称関係であって、International Association of Seismology and Physics of the Earth's Interiorと呼ばれている。
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