敗者復活戦!

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敗者復活戦!(はいしゃふっかつせん)とは辻灯子による4コマ漫画である。2014年5月より芳文社の発行する4コマ雑誌月刊まんがホームにて連載開始。なお、2016年10月までに単行本2巻が上梓されている。あわせて、この記事では作者が化けることについてこまごまと記載するものである。

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概要[編集]

この作品は、4コマ漫画界で屈指の書き込みと狭い空間の描写力で知られる辻灯子がその属性を思う存分に発揮することに目覚めた作品である。なお、作者は今作以前にまんがホームでは三十路OL婚活を扱ったただいま独身という作品を連載しており、別に太字で強調する必要はないのだけれども、ある意味、読者の心のダイナマイト保管庫の側でロケットエンジンの点火実験を行ってたような作品を無事に終わらせて、ほっと一息ついた直後の作品が本作となる。なお、コンカツは成功しなかったんだけれども、とりあえずダンセイとツキアイはしているため無事終了である。

別にわざわざカタカナで表記する必要もないのだけれど、心えぐれる場所で心えぐるのがある意味、アンサイクロペディアの義務である。

あわせて、本作開始直後にまんがタイムオリジナルで連載していたよゆう酌々も同じく好評のまま終了。こちらの作品は、作者の大きな武器である狭い空間の描写が小料理屋という舞台を借りて思う存分発揮されていたのだけれども、残念なことに小料理屋がメインの舞台でありながら肝心要のちゃんとした料理シーンも日本料理の完成形もほぼ描写されることがなく、カップラーメンやポテトサラダ、サンドイッチといった軽食ばかりが描写されるという大きな弱点があり、そのおかげで腕利きの板前とぐーたらな女将という設定だというのに、美味そうな料理という読者の視線を集める表現がほぼ皆無。舞台設定の利点を生かせないままどうしても会話中心となってしまい、最終的に2人して残念すぎる性格のバカップル化してしまい、残念美形同士のグッダグダを楽しむ作品となっていた。そのため、こちらの作品も好評ではあったものの一度仕切りなおし、主人公の住む町や登場人物を含めて舞台設定等を次回作にぶん投げるという荒業を行い、2つ雑誌の読者を一つに取りまとめたのが今作となる。

その後、まんがタイムオリジナルでも同じ街を舞台にした新作を開始。なお、そちらのほーでも着物の和裁士が主人公ということで、これまた狭い空間での仕事場が存分に描写された上で、しっかりと前作の登場人物が出演。

とりあえず、作者も編集部もわかってらっしゃる

舞台[編集]

この物語の舞台は狭い小料理屋をさらに狭くした古本屋である。物語の登場人物の中には、どこかで見たような酒屋の姉ちゃん、そしてどこぞの小料理屋のバカップルといったおなじみの面々のほかに、単行本の裏表紙ではどこぞの建設業のバカップルも登場するなど、一種の辻作品におけるオールスターのような状況になっており、既存の作品の愛読者が入りやすい入りやすい。さらには、前作の主人公が会社のOLということで中々他の作者との違いがコマの中に明確な形で表現できなかったのだけれど、本作では作者の恐るべき細部の描写について存分に発揮するよう方針転換が行われた結果、

コマを埋め尽くす本本本本本

なお、古本好きな人間にはたまらない描写、それも足と一瞬の出会いを生きがいにするビブリオマニアにとっては落涙ものの表現であるのだけれども、残念な話としてすでに芳文社では老舗中の老舗まんがタイムにおいて同じ古本屋を舞台にしたはこいり良品井上トモコ作)という作品があり、しかも作者同士が同じ雑誌の4コマ投稿出身という時点で先駆者兼強敵と書いてホニャララ、という話である。そのため、この作品は連載開始前からはこいり良品が切り取ったのとは違う創作の切り口が必須となっていく。

というのも、はこいりのほうは2005年から10年以上にわたって古本屋あるあるを描いているため、同じ路線を行くとやばいことは誰の目にも明らかだった。その結果、必然的にほんわか路線のかるーい表現が中心のはこいりとは違う表現、すなわち古本屋の日常の中にはさまれる小さなシリアスや謎、登場人物の様々な悩みといったものが作品内に描写されることとなり、作者独自の表現が満載となる。なっていく。

そうせなんだら、やられる。てゆうか、こんなハンデ戦、作者が化けなんだら死ぬる。

実際、この作品の表現はそれまでの作者の作品と比較しても相当上、どこぞの4コマ漫画初級者の集う雑誌の連中にぜひとも手本にしてもらいたいレベルの表現が目白押し。しっかりとした描写があればネタが弱くても全体が1つの作品となることを明確に教えてくれる。別に太字にする必要もないけれど。

事実、編集部もしくは作者がそれまでの方針を転換したせいかどうかは不明なものの、ただいま独身中では広い社内から広い外部、よゆう酌々では狭い小料理屋の店舗から同じ屋根の下の狭い居住スペースへと舞台展開が行われるのが常だったのに対し、今作では狭い古本屋から学校や街中、はてはダムといった広い外の世界へと描写を広げ、狭い古本屋なのに舞台展開をはさむことで圧迫感を感じさせない、むしろ作者のデビュー作であるただいま勤務中で絶賛された遠景の描写が強く印象が残るようになっており、そこによゆう酌々で培った狭い空間での俯瞰やズーム、さらには足元からの描写などを存分にふんだんに満遍なく取り入れたことで、他の作品にない構図だらけ表現だらけ。差異だらけ。しかも、古本屋という特異な空間だからこそ映える映える。さらには、はこいりが古本屋を舞台にした商店街の皆様の人間模様を描くのに対して、今作は主人公である古本屋の謎の?女性を中心としたドタバタと少々のシリアスな展開が中心となっており、同じ古本屋を舞台にしながらまったく違う空気の作品に仕上がっている。

とりあえず、全ての会社4コマ、学校生活4コマに見て欲しい同じ舞台を描いた2作品の表現の違いっぷりである。そらあ、化けますわ。

ストーリー[編集]

梅雨前のある日。とある町にある古本屋「ゆかし堂」にて、1人の抜けた女子高生ニーナが無理やりにアルバイトを申し込んだことから物語が始まる。というのも、彼女は超が付くほどの静電気体質で、直前にバイトをしていた近所のコンビニでハンディ(値札付け機)を破壊。無論、速攻でバイトをクビになっており、友人の長谷川夕記に慰められる中で、静電気体質でもやっていける電子機器の無い仕事場を探さざるをえなかったそのとき、なぜかしらさほど問題なさそうな仕事場が近所にあった。そこから、古本屋の謎の美人、月穂とニーナ、そして夕記の3人が

まるで東京03のコントのような人間模様を繰り返すこととなる。

システム・東京03[編集]

変+うるさい+常識人=ネタの塊。別に太字にする必要もないけれど。そして、別に東京03だけというわけでなく、3人組でのコントではごく当たり前な配置であるけれど、中でもこの3人は上手いので例示に使用する。とりあえず、危機感を覚えた島田紳助がつぶしにかかるほど、上手いし、分かりやすいし、伝えやすい。かくばかり、変とうるさいで、読み手や視聴者の共感を一気に常識人にもって行って、ネタの威力を倍増させ、さらにはネタとネタ同士のつなぎをおっそろしく円滑にする手法を生み出したらば、そらあ嫌がる人間が出て当然である。

表現の場でよく言われる、読者や視聴者をひきつけるというテクニックには、総じて共感が必須となる。4コマでもコントでもなんでも。

題名の意味[編集]

もう1つ、読者の共感を得る重要な話として、この物語の題名である敗者復活戦には2つの意味があり、作中では古書店という舞台において一度持ち主の手から離れた本が敗者復活戦を行っているという話が語られているものの、すいません、どう考えても登場人物3人の敗北からの復活がメインですやねそうでさね。実際、登場人物にはそれぞれ小さな敗北や不幸が見え隠れしており、作中の随所においてそれと向き合う様子が、強烈に効くルアー、囮鮎、伝説の釣竿となって、読者の共感を引っ掛ける引っ掛ける。

4コマにおいて、こういった小さな不幸の積み重ねというものは幸せな読者に笑いを、不幸な読者に共感をもたらす作用を持っており、キャラの内面を知らせるための必須テクニックである。これが大きな不幸だとドン引きされ、普通の幸せだと拗ねられる。大きな幸せだと、よっぽどの仕込みがない限りは共感したくなくなる話にまでなるため、世の中がバブル時代でもない限りは庶民の目線で小さな不幸や小さな幸せ、そして、それを読者に感じさせる間を描いたほうが、読み手の離反を招かない。無論、呵呵大笑にはつながらないのだけれど、テンポよく読ませることで並のストーリーよりもはるかに上の味わいがかもし出される。

そのため、作品が固まっていないうちは、まず世相との間合いを計る意味で小さな不幸というジャブを突き刺し、小さな幸福というステップでリズムを作るのが妥当である。

それに気づかず、共感を得るための準備をしないまま小さな幸せやギャグ、大不幸ばかり描こうとする作品が世の中には多く、最後には世の流れとの間合いを計りかねて何が面白いか分からなくなり、読者のセンスとのインファイトに持ち込まれてボッコボコにされる姿は、4コマ初心者の作品でよーく見受けられる。後、後楽園ホールの4回戦でもよく見受けられる。

とりあえず、そこからの復活を計るため道しるべにもなる作品である。

登場人物[編集]

田邑月穂(たむらつきほ)
この物語の主人公。古本屋ゆかし堂の謎の美人。そのため、愛称が月穂サマ。
ただし、別に素性を隠しているわけでもなく、元は外資企業の有能な社員で年収はン千万円、本社から派遣された外人とも互角にやりあっていた。
また、正々堂々スポーツ紙を社内で愛読。若くしてM&A(企業合併)を成功させるなど有望な社員として同僚達から一目置かれていた。
けれども、疲れたという理由で退職。その後、祖父がやっている古本屋に職を移すこととなり、ン千万の年収が10分の1となって少々ボヤキ気味。
なお、転職後は主にネットを通じた古書の販売を担当。売り上げの8割を占めることとなる。
三姉妹の次女。けれども、悲しいかな。家族とはバラバラになっており他の姉妹は母方の苗字を名乗っている。
そして、そのきっかけを作ったのが長期出張で父が家を開ける中、30すぎて青大将を素手でつかむような彼女の子育てに母がノイローゼになったため。
また、父方の祖父母以外家族とはほぼ絶縁関係であるのだけれども、そういった重い話をさらりと語るのがこの物語の大きな特徴である。
み・そ・じ。別に太字にする必要はないのだけれど。
絡・み・酒。しかも、本人の記憶が飛ぶという悪質なたぐいの。
そんな彼女が少々常識から外れているところがこの作品の肝となっている。
ちなみに、ネコ大好きなネコアレルギーという悲しい星の元に生まれていて、店の軒先で目を真っ赤にしながら猫をかまっている。
あわせて、東京03のコントでいうところの豊本(メガネで何を考えてるのか分からない人物)の立ち位置であるため、ボケもできるしツッコミもできる使い勝手のいいキャラ。
新名一水(にいなかずみ)
通称ニーナ。この物語のにぎやかしにして、エンジンを担当。
物語開始早々、超静電気体質の女子高生という時点で芳文社の永遠のライバルである竹書房某作品楯山ヒロコ作)と丸かぶり。
その結果、一話目にして読んでる読者がまずツッコミまくったキャラクター。
幸いなことに、某作品は本作の連載開始直前に終了していたから良かったものの、タイミング的に見てチャレンジャーどころの騒ぎではない。
強度のブラコン。そもそも、アルバイトをするきっかけとなったのが、兄が恋人を家につれてきたため。
静電気でボワボワの自らの髪と違い、その恋人がサラサラの綺麗な髪質だったことにひどく心を痛めた結果、独り立ちを決意し、めぐり巡ってゆかし堂へ。
これで兄もシスコンだというんだから業が深い。
なお、古本屋でのバイトの結果、それなりにそれなりに国語の知識が積み重なっている。数学については聞くな。
ちなみに、作品内での立ち位置は東京03で言うところの角田(メガネで何を考えてるのか分かりやすい人物)に当たる。
うるさい、モーション大きい、テンション高い、抜けてる、抜けてる(2回目)という4コマのボケで言うところの確定マンガンキャラ。
ただし、辻作品にふさわしくしっかりとした常識も持っているためツッコミもできる。
ちなみに、東京03のコントにおいて角田も大抵は常識を持っている。場合が多い。そう見えない場合も多い。
長谷川夕記(はせがわゆうき)
先に言うと東京03で言うところの飯塚(メガネじゃない)担当で、一番の常識を持つが故に残り2人に振り回されることがメインのキャラクター。
ただし、飯塚とは違いツッコミはするもののさほど強くはない。むしろコント序盤の飯塚のように振り回されつつ場の空気をしっかりと作る人。
母を亡くしており、父と2人の弟の4人家族。もちろん、家事の大部分を担当。
そのため、けっこーなぶっとび具合の上記2人の代わりに、この作品における読者との共感を担当しているキャラでもある。
一例を挙げると、フローリングの床の上に正座して洗濯物を畳んでるところに雨で体力をもてあました弟たちがおもちゃの剣を振り回しながら突っ込んでくる。
そんな生・活・感。心を込めて太字にする。
なお、常識人であるがゆえにときたま挟み込まれる彼女のボケがけっこー強いというのも、ある意味、表現におけるお約束である。
月穂の祖父
ゆかし堂の社長。
古風な古本屋を妻と一緒に切り盛りしていたけれど、3年前に孫である月穂が来てからは古書のネット販売を始めるなど、時代の趨勢に負けてない老人。
古書のほか骨董も取り扱っており、そちらのほうは盗品が怖いため開店休業中である。
店の経営方針を巡って孫とケンカするのが日課となっており、店の売り上げの8割が月穂によるネットの個人販売となっても、店舗販売にこだわっている。
ただし、本の目利きや出張買取の際の交渉など、孫には難しい話もまだまだ多いため、ネット一本でやっていこうという孫からの要請を加齢にスルーしている。
文字の変換が間違ったけど、だいたい合ってるから直さない。
月穂の祖母
夫と共にゆかし堂を切り盛りしてきた妻。孫が来てからは半引退状態となっており、近所の友達と一緒に店内でお茶を飲むのが仕事みたいになっている。
さらに、そこにじょしこーせー2人が加わったため、半引退からほぼ引退という状況になる。
けれど、古書の買取などで動ける人間がいなくなったときはしっかりと店を切り盛り。まだまだ元気いっぱいである。
母を亡くした夕記に家で食べきれないお歳暮などを手渡しており、ニーナに続いて夕記もゆかし堂で働き始めるきっかけを作ったのはこの人。
元同僚の榎本さん
月穂が勤めていた外資コンサルタント会社の元同僚。
ニーナがゆかし堂で勤め始めたころにいきなりやってきて、やけに月穂に絡み始める。
のだけれども、月穂からは常に榎木さん呼ばわりされ、そのたびごとに傷ついて帰るを繰り返している。
本当は、月穂が去ってから3年。タフなまま職場を去った彼女を思い返すまでに職場で追い詰められた結果だと思われ、けっこー人前で泣いている。
けれど、余りにも頻繁にゆかし堂に訪れた結果、思わずスト・・・(ごにょごにょ)呼ばわりされてしまう。まぁ、そう言われても仕方ない。
なお、最終的にえのっちとあだ名で呼ぶことになる。直後に、そのあだ名すら忘れてえのりんと呼ぶ主人公も主人公だけど。
直後=間に3コマ挟んだ後。
桑原星乃(くわばらほしの)
ニーナと夕記の担任。専門は古典。
実は、元の姓が田邑で、しかも月穂によると三姉妹全員が天体に因んだ名前であるとのことから、多分そういう話。
にしては、教え子が自分の祖父の古書店に勤める際も何も言わなかった。
そして、自分の姉がハワイ結婚式をあげた際も、祖父母&もう1人の姉にまったく情報が伝わらなかった。
おかげで、その間に挟まれたじょしこーせー2人が実にもやってしまうこととなる。

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この物語は、基本多くを語らない辻作品にふさわしく多くの謎が存在しており、読者はそれら1つ1つを傍証から確かめていくことでより作品を楽しめる仕組みとなっている。

年齢[編集]

主人公である月穂の年齢について、物語内で具体的に明かされる描写はない。単行本の帯にあるように、30代であることは確かであるのだけれど、ヒトケタの数字を示す情報が作中にはまったくない。しかし、外資系企業を辞めて3年という話とその企業の中でM&Aを担当したという話、さらには一度転属になり最後は年収ン千万、クレジットカードのグレードという話から逆算すると、大学卒業後少なくともコンサル会社で5年以上勤務という話になるほか、さらには近所の酒屋のねーちゃんが、27、8の小料理屋の女将の3つ年上であることが分かっており、そんな男っ気皆無の彼女に仲間呼ばわりされる時点でどう考えても30+1~2歳ぐらいが妥当な線です。

本当にありがとうございました。後、年齢の話になるたびにウージーパラをばら撒くのはやめてください。

年収[編集]

作中で触れられている月穂の年収についてもいくつかトリックがあり、まず、コンサルタント会社を辞めてゆかし堂に入った直後に年収が10分の1になったという話には、ゆかし堂全体の売り上げがコンサルの10分の1ではなく、あくまでも月穂の給料が10分の1となったという話である。その後、ネットを介しての個人販売を始め、通販の売り上げが全体の売り上げの8割を占めるようになったということはつまり、それまでの店舗だけの販売実績の5倍の数字をネットでたたき出しているということになる。適当に数字を入れると、当初はゆかし堂全体で年収300万円、そのうち月穂の給料が120万円だとしたら月穂が入ってからの3年間で年収1500万円、月穂の給料も600万円となるため、ある意味、とんでもない数字である。

無論、てきとーな計算でありコンサル会社時代の2分の1の数字にまで回復したかどうかは不明である。けれど、物語開始時に景気が悪いだの給料の不払いもありうるという話については、そもそもカードを継続していることからも分かるコンサル時代からの貯蓄込みでまずありえない話であり、実際、この物語に貧乏な描写はまったくない。また、店頭販売でも根強い固定客がついているなど、十分女子高生2人を雇う余裕がある。ただし、月穂がネットで手広く商売を開始したことで人手が圧倒的に足りなくなったことは作中で描かれていて、古書の出張買取やネットでの発送作業に、雇うかどうか悩んでいたじょしこーせー2人をフル稼働させている。

急激な売り上げの拡大も良し悪しである。

あわせて、単行本2巻では祖父母の結婚記念日に旅行をプレゼントしているほか、タブレットなどの最新機器も使用して古本のネット販売を行っているため、むしろ、それなりの年収であることが明らかになりつつなる。

ギリギリのところ[編集]

実はこの物語には、登場人物の人生といったもののほか、かなりギリギリなところを突いたネタがいくつか見受けられる。それは、狭い古書店から飛び出して田舎の民家に所蔵してある古本を買取に行った際、作業終了後に農業用のダムを観光しようとしてうんぬんという話であったものの、そこで、思いっきりダムに沈んでいる何かに関するネタをぶち込んだ結果、とりあえず分ってる人に突っ込まれて当然の怖い話となる。というのも、世の中のダムには何が沈んでいるか分からないという現実があり、それが明らかになると何人警察官がいても足りない足りない。そもそも資源ごみの不法投棄だけならまだしも、ダムの底というのは当たり前のようにが出てくる世界である。無論、大半は動物の骨であるのだけれども、小半はそうじゃないわけで。

そのため、雑誌に掲載された時点で寝た子を起こすとんでもないネタであったのだけれども、しっかりときっかりと単行本1巻には掲載されずにスルー。その後、2巻において掲載される運びとなる。

とりあえず、いい判断である。

あわせて、古本という知的な話題にふさわしく、実にマニアックなネタをぶち込んでくることも大きな特徴で、主人公が苦しむ猫アレルギーを治療するために世界中の熱帯地域に分布するの寄生虫の一種、アメリカ鉤虫に感染すると猫アレルギーが治るとかいうトンデモ知識が掲載されている。なお、以前はネットで通販できていた模様。もちろん、2016年現在、全力で禁止されている。

化けるということ[編集]

4コマ漫画という狭い世界には、様々な制約が存在している。中でも、1ページの中に8コマしかないという話は、表紙絵や特殊なコマなどをのぞけば、1つの雑誌内にある種決められた数しかコマが存在しないことを意味し、その限られた枠の中で多くの作家が面白さやインパクト、人気などの様々な要素を競い合っている。だとすると、6ページ44コマ(8×6-表紙分、4コマ)や8ページ60コマといった与えられた枠をどう有効に活用するかという命題が、全ての4コマ作者に重くのしかかっているのだけれども、あまりそのことに気づいている人間が編集部込みで少ないのがちと寂しい。

というのも、全ての元となる4コマにおける起承転結の結の部分を大事にするため、その他の3つをないがしろにするか、もしくはそこにある可能性に気づいていない作者が多く、ようやく転の部分で吹き出しの無いコマを多用する=絵と構図を全力で見せる風潮が生まれてきたものの、そのさらに前の起承の部分を軽く考えてしまい、そこに人と同じ表現ようなを差し挟むことで、起承の部分が人と同じ表現になってしまう作者が多い多い。

しかし、本作では作者の属性である細かい描写に様々な構図、カメラワーク、視点を思う存分1コマ目と2コマ目にたたっこむことで、完璧なカタチで他の作者と違う作品を創造しており、その上でネタを読者に考えさせるための間も、細かい書き込みの後で目を休ませる空白も計算したカタチで差し挟むことで、せまっ苦しくて息が詰まる作品と化すことを防止。

その結果、この作品における起承の箇所における表現の多彩さは化け物と呼んで差し支えないレベルに昇華することとなり、その分、転結のインパクトは弱まるものの、何よりも人とまったく違う表現が出来上がる。それまでの4コマの作品群とも大きく異なる作品が出来上がる。これは、本当に素晴らしいことである。まぁ、言いすぎだけどもさ。

けれど、人のやらない表現にはそれぐらいの価値があり、後に続く人々にも分かりやすい指針としての今作は、そういう意味で本当に貴重である。本当に言いすぎだけれどもさ。

関連項目[編集]