変調圧力

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
移動先: 案内検索

変調圧力(へんちょうあつりょく)とは同調圧力の一種であり、集団を維持するための暗黙の了解の中でも最も厳しい要求である。

具体的に言うと、「暇だな、なんかやれ」。

概要[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「同調圧力」の項目を執筆しています。

集団というものを維持する際に重要となるもの。それは、モラルや常識や知性といった人として側にいてもいいとされる最低限の要素のほか、利益や人脈、恋愛感情と言った打算的な要素を大匙一杯。そして、もう1つ重要となるものは祭事や酒席といった特別な状況の際に盛り上げ役、もしくはイケニエを耳かき一杯程度加えることで、本来バラバラである集団を感情面や利害で取りまとめることが可能となる。

問題はそういった存在を失念している集団ほど、無作為に誰かにそういった役割を個人に押し付けようとするため人間関係を混乱に導きやすいということである。

酒席[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「酒席」の項目を執筆しています。

昭和30年代、いわゆる高度経済成長期に一世を風靡したクレイジーキャッツの映画ニッポン無責任時代に始まる無責任シリーズ及び森繁久弥三木のり平における社長シリーズでは、作中においていわゆる宴会部長という存在が常時闊歩しており、という人をバカにしてなおかつ人間関係を潤滑にするアイテムがより効果を上げるよう、彼らが場を調整する様を描いている。

その際、必ずといっていいほど行われるのが、いわゆる宴会芸と呼ばれるショーであり、わざわざそのために仕事時間を割き、仕事以上に情熱を傾け、結果、出世から置いてきぼりにされても末席に名を残す。こういったケースは現実でも数多く存在していた。けれども、こういった存在は昭和後期からバブル時代にかけて絶滅寸前にまで追いやられる。というのも、職場にそういった仕事以外に有能な人材を配する余裕や人脈を形成、もしくは人間関係を調整することの重要さを軽視し、カネや出世、さらには会社よりも家庭が重要であるという認識が広まったためで、悲しいかな、世の中に無能がいられる場所が1つ減る。

その結果、宴会は幹事と呼ばれるほぼ無作為に選ばれた人間による仕事の一環となっていき、平成以降、恐るべき変調圧力が無辜の人材を襲撃し始めることとなる。

戦場[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「リリー・マルレーン」の項目を執筆しています。

こういった独特な空気の大本をたどると、戦場という異常事態における変調圧力にまで行き着くこととなる。戦時という状況では、現実が常にバカげたものであり、昨日の友が今日はムクロになるのが当たり前で、むしろ常識を維持するために戦時という同調圧力を変調させる存在が必須だった。そのため、日本軍でもアメリカ軍でも当たり前のように前線へ芸人が慰問に出かけ、たった1つのラジオに全員がかぶりつき、リリー・マルレーンなる箸にも棒にもかからなかったはずの歌がドイツ軍どころか連合軍にまで大ヒット。狂気の戦場であればあるほど、人間の精神には現実とは違う変調させる何かが必須となる

あわせて、軍隊では周辺にそういったものが無かった場合、特に捕虜収容所といった特別な場所において、変調圧力が重要となる。あるものはハーモニカで、あるものは故郷の民謡で、さらには個人ではなく仲間内で演劇まで上演した例もある。そのため、戦場から民間に、絶望しか生まないリズムに置かれた集団において変調を加えることである程度の余裕を持たせる技術、苦難においても一歩一歩先へ先へと日を繰り越すことで状況の転換を待つ技術、それができる存在を重視する技術が持ち込まれたおかげで、昭和30年代に宴会芸なるものがより引き立つこととなる。

太鼓持ち[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「幇間」の項目を執筆しています。

けれど、日本における変調圧力が他と一線を画すのは、酒席を提供するほうにそういった変調、いわゆる場を盛り上げる専門の人間がいたことである。いわゆる幇間、たいこ持ちと呼ばれる職業の人間は酒席という場を見て客を見てなおかつサービスを提供する従業員を見て持ち上げることを生業とし、盛り上げることでサイフを軽くさせ、なおかつ盛り上がりすぎて破壊行為に至らないようしっかりと締めるところは締め、そして座が冷えてきたら自分の芸でさらに盛り上げる。ある意味、苦行中の苦行である。酒で狂った人間を上手に誘導して便所に連れて行くだけで普通の人間なら嫌になるというのに、狂った人間を盛り上げて静かにさせてなおかつそれからの人間関係に影響が出ないように間を取り持つのだから、新入社員が出来るわけがない。

そのため、古来より「たいこ持ち 揚げても末の たいこ持ち」と謳われたように、たいこ持ちを使ってばかをやった人間が最終的に没落してたいこ持ちになったという川柳どおり、そういった修羅場の経験者が重宝されることとなるのだけれど、残念なことに昭和後期より、いわゆるコンパニオン業が盛んになる中、たいこ持ちという職業が絶滅の危機に瀕することもまた仕方が無い。そして、集団で酒を注ぎ話を聞くだけのコンパニオンに、座を取り持ち人間関係を維持させるなどという苦行を取り持てというのもムリである。

結果、恐るべき組織の変調圧力が常時普通の社員に襲い掛かる時代がやってくる。そして、組織にもそういった変調を担う存在がいなくなり、宴会自体が激減。ストレス社会が当たり前になり、酒席ですらストレスの原因となれば人間関係で破綻する組織が続出していくのまた仕方ない。そもそも、仕事場と酒席が同じリズムで存在したら酒なんてものは悪夢でしかない。無礼講を許さぬ酒席では、酒を飲むことができない。けれども、そういった場に変調を期待されても、普通の人間には何もできない。日本が超長期にわたる不況に陥る中で、若者が酒を飲まなくなるのも当然である。

飲みたくないやつと飲みたいアホはいない。そして酒席を楽しくさせる気もない人間が酒席を用意すれば、楽しくなくたって当然である。その上で、楽しくさせろとまで言われれば、ね。

アンサイクロペディア[編集]

翻って、アンサイクロペディアにも常時そういった圧力はかかり続けている。ネットというヒマをもてあました神々が常時楽しさを要求する場所で、楽しさを提供するのだから、当然、楽しくなければいけないという圧力、それも強烈なものが常時書き手にのしかかり続けている。そして、この欲求についても様々な種類が存在。それごとに同調圧力と変調圧力があるためややこしい話となる。なお、重度のジャンキーである5年以上アンサイクロペディアンを続けている連中を、同調すなわち同じリズム同じネタ同じ文章で楽しませることは諦めないといけない。そのため、変調であるところの人とは違うネタを常時用意できるかというとそんなことはなく、なおかつ、苦労に苦労して用意したところで反応することもない。

新入社員にとっては地獄である。

しかし、世の中はよくできたもので、そういった変調圧力に襲われぬよう、新人なるか弱い存在を活かす仕組みが引き継がれていて、いわゆる裏方の作業やワキ役としての立場を維持するだけでだいたいは生き残れる。つまるところ、目の前にいる上司や仲間や酒よりも、場を維持させるものを見、配慮できれば個人としても組織としても先にいける。ついでに言うと、そこで知ることのできるいろいろ、この上司にはこのネタ、こいつならこの分野、このアホは何言っても無視されるからほっといていい、このタワケは何言ってるかワカランから余計どうでもいい、といった人間関係の肝を獲得するだけで、新人は即座に組織における中堅へとレベルアップできる。それぐらい、人となりの掌握は大事である。

また、宴会に参加してない人々への配慮もまた重要で、折り詰めを用意しタクシーを手配し代行を呼び、翌日の業務や家庭生活に影響の出ないような配慮が出来れば上々であるのだけれども、そういった本業とはまったく関係のない話を大事と見るか無駄と見るか。組織の本質はこういったところにも現れる。

実際、アンサイクロペディアはヒマをもてあまさない人々が利用できる場でもある。そういった人々に対する変調についても考慮しないといけないのだから、インターネットにおける表現とは実にめんどくさいものである。けれども、Twitterという公共の場で暴言を繰り返して起訴されるより暴言を吐ける環境を整えるほうが重要であり、ある意味、酒席文化の衰退はこういった部分にも現れている。それまで、常時酔っ払っているような連中を受け入れていた場所が衰退したら、本来、世の中に出してはいけない暴言が世に響き渡って当然である。

時代[編集]

しかして、こういった同調圧力を最も変えたいのが世間である。まいどまいどにんげんかんけいを理由に亭主が夜遅くまで飲んだくれれば妻も子供も辟易し、変調を求めたくもなる。その上で、肝臓という命の指標が出回れば、世の中は酒を飲まなくなるリズムに変わる。そして、戦争を知らない人間が増えれば戦争を起因とした文化は廃れ、新人が何をやっても周囲が反応しないアンサイクロペディアからは必然的に人がいなくなる。結果、ただそこに組織と人と酒と重度のお笑いジャンキーばかりが残る。

世の中とはそんなものである。

けれど、酒は美味く組織にとって人間関係がいつまでも重要でアンサイクロペディアはごくたまに面白い。であるならば、またぞろ次の変調が起こった際に何かしらの反応が起きる。つまり、美味い酒が新発売されて新しい技術を持つ新人を組織が抜擢、それでも尚しつこくアンサイクロペディアはごくごくたまにとてつもなく面白くあれば、時代が変わる可能性がある。変調という新しいものを受け入れるときに、受け入れる余裕さえあれば、ある意味必然としてリズムも時代も変わるものである。

で、その余裕を計る意味で、人間が大手を振ってバカを出来る環境というものが重要になる。酒席でもインターネットでもしかり。

関連項目[編集]