単行本化待ち

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単行本化待ち (たんこうぼんかまち) とは、不人気漫画の単行本を出さない出版社と、贔屓漫画の単行本化を求める読者(信者との間で行われる、一種の頭脳的エクストリームスポーツである。

概要[編集]

一斉にアンケート葉書に書き込む信者チーム
単行本出版を議論検討する出版社チーム

勝敗の決め方は、基本的には単行本化されれば信者の勝ち単行本化されなければ出版社の勝ちである。単行本化待ちという言葉が使われているものの、実際にはその言葉とはうらはらに、信者はアグレッシブに出版社にアピールしながら競技が行われる。

この競技はメジャー漫画雑誌では滅多に行われない。頻繁に行われる雑誌としては、読者がマニアック層であり、他のライバル誌は不人気作品でも連載されれば単行本化されるのに対して、不人気作品であれば高い確率で単行本化されない週刊少年チャンピオンなどが挙げられる。

なお、このエクストリーム単行本化待ちが行われるに先立って、まずエクストリーム打ち切り回避が行われることが一般的である。エクストリーム単行本化待ちは、エクストリーム打ち切り回避で信者が敗れた後のいわば第二ラウンドである。詳細はエクストリーム打ち切り回避の項に譲る。

ルール[編集]

エクストリーム単行本化待ちでは、競技者は、自社の利益を守るため不人気作品の単行本化を行わない出版社と、贔屓漫画の単行本化を求める複数の信者とに分かれる。信者はあらゆる狡猾な戦術を駆使して出版社を惑わせる。出版社は信者の熱意や妄言を見極めて売り上げベースラインを算出し、自社に利益を計上できれば、あるいは損失を被らなければ勝ちとなる。基本はこの二者間で競技が行われるが、ときに第三出版社作者が登場することもある。

競技が行われる作品の条件[編集]

  • 打ち切り漫画である。
  • 内容がどうしようもない
  • 当然、利益が見込まれないため単行本化されない。
  • なのに熱心な信者が少なくない。
  • 信者は暴動を起こしかねないほどエネルギッシュである。

競技者[編集]

出版社
不人気作品を短期で打ち切ったのち、信者の熱意や妄言を見極めて、改めて単行本化するかどうかを判断する。
信者
あらゆる戦術を駆使し、利益が出ると出版社を上手く騙すことで単行本を出版させる。
その他
詳細は次章

勝敗の判定[編集]

信者の勝利
作品の単行本化を成功させ、かつ出版社に損害が発生すれば、信者の勝利となる。
出版社の勝利
作品を出版せず、会社に損害を生じさせなければ、出版社の勝利となる。
引き分け
作品が単行本化され、出版社にも利益が出れば、引き分けとなる。いわゆる両者が勝ちのWin-Winであり、信者・出版社双方にとって最も望ましい決着である。競技後はノーサイドの精神に則り、ユニフォーム交換が行われる。
例外ケース
例外ケースとして、第三出版社の介入、作者の自費出版がある。
  • 観戦者である第三者の出版社が利益が出ると判断した場合、会社の枠を超えてその作品を単行本化し、本来の出版社の利益を横取りして勝者となるケースがある。この場合は信者も勝者となる。ただし、第三出版社に損益が生じた場合は勝者は信者のみであり、第三出版社は踊らされて一人相撲を取っただけとみなされる。
  • 作品の作者が自費出版を行うケースがある。しかし、自費出版の費用を個人で負担するというのは大変なことであり、自身が描いてしまった打ち切り作品に対してお前はどれほど自信を持てるのかと試されることになる。

信者の戦術[編集]

アンケート葉書を出す
最も基本的な戦術である。雑誌に挟まれているアンケート葉書の自由枠に、思いのたけを情熱的に書き上げてポストに入れる。運が良ければ懸賞も当たる。戦術として効果を上げるために絵を描くという選択肢もある。ただし、あまり気合を入れて描きすぎると逆に編集者を引かせてしまうことになる。また、打ち切り後数ヶ月経っても単行本化希望と書き続けることは有効な戦術ではあるが、数年経っても書き続けてるといいかげんウザがられてしまうため、信者は調整を求められる。
強者になると、掲載紙を複数冊購入してアンケート葉書を複数枚出すという戦術に出る。また、打ち切り決定よりも遥か前に、その天性の感覚から打ち切り気配を察知して、早めにアンケート葉書を出しておくことも可能である。これは正確にはエクストリーム打ち切り回避の範疇に入る。
編集部に電話する
「単行本出してください」と編集部に直に電話する。むしろ「単行本の発売日はいつですか?」ぐらいに強気に行くことが良いとされる。
インターネット上で盛り上げる
ファンサイトを作成したり、関連掲示板に好意的な書き込みをマルチポストしたり、ウィキペディアに宣伝ページを作成したり、インターネット上であたかも大人気であるかのように世論操作を行う。
復刊ドットコム
インターネットの復刊リクエストサイトに単行本化のリクエストを出す。ただしこのサイトは一度単行本化された作品の復刊がメインであり、一度も単行本化されていないことが前提となる本競技では、有効な戦術となるかには疑問符が付く。
ファンレターを出す
アンケート葉書と似た戦術である。宛先は作者でもよいし、編集部でもよい。フォーマットが自由であるため、最も信者のイノベーション(創造力)が試される戦術である。
自作コミック大
信者が戦わずして勝つ方法孫子の兵法の極意がこれである。連載時にその作品を掲載誌から切り抜き、ホッチキスなどで束ねて手製コミックを作るのである。単行本には載らない煽りが載っていたり、サイズがB5と大きく迫力があることもあって、単行本化されていてもこの自作コミック大を製作する愛好家も存在する。余談ではあるが、自作コミック大は背表紙ごとカッターで切ると綺麗に作ることができる。

実際に行われた単行本化待ち[編集]

過去に行われた単行本化待ち(引き分け、信者勝利)[編集]

過去に行われた単行本化待ち(出版社勝利)[編集]

エクストリーム連続単行本化待ち[編集]

1巻は何とか出たものの人気は一向に上がらず、常に次巻の出版が危ないという状態である。2巻が出れば3巻の、3巻が出れば4巻の、という具合に常に次巻の出版を気にしなければならず、信者は一瞬の油断も許されない緊張感溢れるエクストリームな戦いを強いられ続ける。

人気が無いわけではないが、諸般の事情により連載が止まっており、完結していないがゆえに別の点で

油断できない作品もある。

各誌を島流しにされ続け、ウルトラジャンプ不定期掲載という契約のまま同人へシフト。はたして単行本になるのか、はたまた…。
作者は当初二巻程度で完結させる気だったそうだが、はや連載40年(2016年の時点で)。今やミュージカルの方が有名かも知れない。
なお、何度目か忘れたが連載再開の時に、俳優兼ミュージシャン兼お笑いタレントのウエンツ瑛二が自作コミック大を勝手に制作した事を告白した。

単行本化待ち緊急開催[編集]

人気作品であっても、作者や作品内の不祥事等により、急遽単行本の出版が取り消しになることがある。これは、他の単行本化待ちを対岸の火事として見ていた信者にとってはまさに青天の霹靂であり、準備不足のまま戦いに突入することとなる。

  • 世紀末リーダー伝たけし! - ご存知、作者が女子高生に手を出して逮捕されたことにより単行本回収になった漫画。数年後、作者の執行猶予が終わったことにより、島流しになったものの続きを執筆、完結。完全版コミックも無事出版された。
  • 私立極道高校 - 1巻は発売されたものの、プライバシー侵害事件(ただし、一説によるとプライバシー侵害の被害者の幾らかは、自分達が漫画に載ったことを喜んでいたとか…)により、打ち切り・掲載誌回収・単行本回収・35話分未収録の四連コンボを食らった。その後、事件から32年の時を経た2012年に、「復活版」と称した全話収録のコミックス全2巻が発売された。
  • 悪徒-ACT-(第3巻) - 固定ファンを掴んでいたはずの漫画の突然の打ち切りはまさに青天の霹靂、準備不足のまま緊急開催へ。第3巻は発売されなかったものの、2010年にエンターブレインから上下巻で完全版が発売され信者勝利。

関連項目[編集]

高田総統 まだ歴史に埋もれた出版社と信者達との熱い戦いが存在するはずだ。発掘せよ! (Portal:スタブ)