ゴーストライター

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
移動: 案内検索

ゴーストライター(ごーすとらいたー)とは、下請け労働者のことである。

概要[編集]

世の中には様々なプロジェクトが存在するが、そのプロジェクトを「ウチの会社がやってます」と対外的に公表できるのはごく一部の元請け企業に限られる。実際に「元請け」が行っているのはプロジェクトの各種管理を行う「マネジメント」と案件化するまでの大雑把な方針を定める「コンサルティング」程度であり、プロジェクトの実務は多くの下請け、孫請け、曾孫請け以下の労働者が本来の所属会社の看板を伏せて血と汗を流すことで回している。場合によっては元請けがやっているマネジメントやコンサルティングすらも下請けに回し、元請けは金銭に係る事務手続き以外何もしない事すらある。

下請け労働者の実務の内容は「楽曲や本を書く」「システム開発で設計書プログラムを書く」などの「ライティング」に類するものが大半であり、上述の通り自社の名前を隠して業務を行うことから「ゴーストライター」と呼ばれるようになった。

ゴーストライターが活用されている業界[編集]

書籍製作[編集]

古くからゴーストライターに支えられている仕事である。「ライターは下請け、著者はアホでも著者様」というキャッチフレーズの元、ゴーストライターが出版社とシナリオをすり合わせながらビジネス書や自叙伝などのライティングを行う。「著者」はそのシナリオを考慮したインタビューに適当に答え、最後の仕上げの段階で出来上がった書籍に軽く目を通すだけで多額の印税収入を得ることが出来る。ゴーストライターの収入はその1/100程度も貰えれば良いほうである。

漫画製作[編集]

「アシスタント」という名のゴーストライターに支えられている業界である。人気漫画家が釣りなどの趣味に没頭している間にゴーストライターが連載の次回分を仕上げる事が日常茶飯事である。稀に著者側が気を使ってゴーストライターの名前を対外公表することがあるが、本当に稀であり、99%のゴーストライターはゴーストライターの身分のまま漫画業界の藻屑と消えていく。収入は書籍系ゴーストライターと比べれば良い方だが、タコ部屋レベルの作業場に缶詰にされる事が常であるなど労働環境の劣悪さは群を抜いている。

システム開発[編集]

システム開発の現場では、設計書やプログラム等の成果物の「作成者」「更新者」欄に下請けのゴーストライター達が自分の名前と共に元請け会社の名前を書くことが常である。元請けの社員が自分で成果物を作ることは稀であり、良心的な現場であれば成果物の「承認者」欄のみに元請け社員の名前が書かれるが、現場によってはゴーストライターが作った成果物の「作成者」「更新者」欄も元請けの社員の名前で埋められてしまう事が多々ある。また、ゴーストライターが元請けの社員のフリをして顧客と対面で打ち合わせを行うこともある。日本のIT業界で、自社の名前を対外的に見せて仕事をすることが出来るシステムエンジニアプログラマは全体の10%にも満たない。自社の名前が出せるという人は余程環境に恵まれていると思って良いだろう。

これらの行為は端的には身分詐称であるが、顧客に納品する成果物に下請け会社の名前が入っていると顧客との契約違反[1]が問われて価格交渉で不利になったり、納入された顧客側も社内で「A社に発注したはずなのになんで下請けのB社が出てきてるんだ」と責められてしまうため、エンジニアのゴーストライター化がデファクトスタンダードとなっている。

待遇は最低賃金レベルは上回っているため書籍や漫画のゴーストライターと比べれば良好と言えるが、担当している案件がデスマーチ化したり、デスマーチが落ち着いたと思ったら突然休日や深夜に呼び出される事も多々あり、24時間気を休める事が出来ないストレスフルな労働条件である。

建築物製作[編集]

「ウチが作りました」と大々的に宣伝する大手ゼネコンやデベロッパー業者を無数の下請け設計事務所がゴーストライターとして支えている。建築業界ゴーストライターの難点は「設計のプロ」として真っ当な仕事が出来る事は少なく、元請けからの強いコストダウン要請で「配管スペースをカット」「骨組みを通常比50%削減」などの手抜き工事向け欠陥設計書の作成を強いられる事が多い。その後は手抜き工事が露呈すること無く建立・分譲に至るが、稀に告発などで設計の欠陥が暴露される事があり、その際は最大の戦犯としてゴーストライターが祭り上げられ、多くが業務続行不可能となる。

待遇は大手ゼネコンと較べて半分程度の年収が主流となっている。安く使え、万一の時に全ての責任をなすりつけられるゴーストライターは、建築業界でも無くてはならない存在になっている。例えば姉歯秀次は耐震偽装問題が起きなければ現在でもゴーストライターとして建築業界を支えていたであろう。

楽曲制作[編集]

2014年に佐村河内守がゴーストライターを使っていたことで話題になったが、こちらも古くからゴーストライターに支えられている分野である。古い事例では寺尾聰の名曲ルビーの指環は、ゴーストライターが作詞作曲したものであると言われている。また音楽系大学生の主たるアルバイトの1つにゴーストライターがあり、著名な作曲家のゴーストライターに就いている事が「実力と名誉の証し」であるとまで言われている。ゴーストライターと著名作曲家との間にGive&Takeの関係が見られる分野である。待遇は1曲5000円~10万程度と幅が広いのが特徴。

ゲーム制作[編集]

ソフト開発自体は販売会社とは別の「製作会社」が行うことが常であり、レベルファイブなどのように製作会社が作品のクレジットに出てくる事も多いため、一見ゴーストライターを使っていないように見える。しかし作品の中で使われる音楽は、上述の「楽曲制作」同様、ゴーストライターに頼っているのが実態である。もちろんゴーストライターの名前が作品のクレジットに出てくることはない。

大学の各種研究[編集]

研究論文の著者である「教授」の下に、無数のゴーストライターが居る分野である。ゴーストライターの殆どはお金を払って研究の手伝いをしている学生であり、時には週休0日+ほとんど研究室で寝泊まりという過酷な条件で研究と論文執筆に明け暮れている。ゴーストライターが過労で倒れて救急搬送されることも珍しくないが、「学生」であり労働者ではないので過労認定もされないという悲惨な条件である。教授からの見返りとして「優良企業への就職斡旋」が期待できるが、教授との折り合いが悪いとその報酬が得られなくなってしまうため、ゴーストライターの学生達は教授のご機嫌取りにも奮闘しないといけない。

結論[編集]

「手を動かす」立場より「人を動かす」立場になるほうが何かと得である。

脚注[編集]

  1. ^ 大概の契約書には「再委託の禁止」が謳われているが、有名無実化している。

外部リンク[編集]

関連項目[編集]

Wikipedia
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「ゴーストライター」の項目を執筆しています。