ケチママ

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ケチママとは、餓鬼の一種で他者の物を奪うことを生き甲斐とする妖怪である。出世魚ならぬ没落妖怪の一つであり、セコママ、ケチママ、クレママ、泥ママと没落段階によって名前を変えていく。

概要[編集]

「正法念処経」によると餓鬼道に憑く餓鬼には36の種類があり、その中には嫉妬や羨望や浅はかな欲から他人が労苦によって手に入れた物を奪った者は「悕望(けもう)」になり苦しみ続けると伝えられる。ケチママはこの悕望が妖怪と化した物とされている。姿形は人間の女性に酷似しており、多くの場合子供に化けた従属を伴っている。特徴として極度のケチな行動を見せるが、この場合のケチは節約といった意味ではなく自らの出費を異常なまでに嫌うものであり、生活に必要最低限の物でも自分の金を減らすことが嫌なので「他人の物を使う」「他人の物をねだる」「他人の物を奪う」と言った行動に出る。しかし、どれほど他人の物を奪っても満足できず、永遠に心の休息を得ることはない。もし彼女らの行動を阻害した場合、「私より幸せだから私が貰ってあげるの」と人間には理解の出来ない呪いの言葉を吐き、人々の心を折っていくため、この妖怪に出会った場合には何も見せず何も言わず何もせず相手の近くから立ち去ることが重要である。

生態[編集]

少しでも幸せな人がいると近くに現れて、その人物の財産を自分の物にしようとしてくる。多くの場合は子供を連れており、この子供を利用して他人と関係を作るきっかけにする。身なりだけは餓鬼とは思えないほど綺麗であるが、外見だけであり棲息する家や部屋は非常に汚い。自分の金は使わないが他人の金ならば湯水のように使い、生活費用などの生活に必要な物は他人にたかって生きていく人に取り憑くタイプの妖怪である。

セコママ[編集]

まだ未熟な状態の妖怪。主な鳴き声は「ついでに。」「簡単でしょ。」。

他人の行動に随伴したがったり、他人の力を当てにして行動したりするが、謝礼やお返しをすることは一切ない。出現例として、車に乗ればいつの間にか乗り込んでいて、「ついでに乗せていって。」と語りかけてくる。もしここでガソリン代の折半を請求すると「どうせ一人でも同じだから良いでしょ。」と呪いの言葉吐いて心にダメージを与えてくるので注意が必要である。また縫い物をしていればいつの間にか隣に座って「わー可愛い、うちの子の分も作って、簡単でしょ。」と語りかけてくる。この時面倒だと言ってしまうと、怒って「一つ作るのも二つ作るのも同じじゃない」と人間には理解出来ない呪文を吐いてくる等と言った目撃例もある。

ケチママ[編集]

成熟した妖怪。主な鳴き声は「もったいない。」「してあげる。」。

セコママと比べ、他人の物を自分の物と考え自由に使おうとするといった行動が加わるようになる。出現例として旅行に行こうとすると目の前に現れ、「旅行に行っているあいだ、あなたのを使わないのはもったいないじゃない?だから私が使ってあげるわよ。」と理解の出来ない鳴き声で威嚇し車のを持って行こうとしていく。ここで一瞬でも怯むと了承したと見なされて鍵を奪われてしまうため即座に逃げなくてはならない。また妊娠して出産するまでの間に育児用品を買い揃えると家に現れ「生まれてくるまで使わないのはもったいないんじゃない。私の子の方が先に生まれるから、生まれるまで使って上げる。」と奇妙な鳴き声を投げかけてくる。ここで「うちの子が使うときに、あなたの子がまだ使ってたらどうするの?」と中途半端な断りを入れると「先に使ってた方が優先よね、仕方ないわよ。」と意味不明な呪言を叫び人間達の心を折ってくると言った報告が存在する。

クレママ[編集]

最盛期の妖怪。主な鳴き声は「ずるい。」「けち。」。

ケチママから成長し、よりアグレッシブに他人の物を占有しようとしてくる。もはや人間にはその言葉の一つも理解出来なくなる。何か少しでも他人より多く持っている物があると現れ「そんなに持ってると使い切れないわよね。私が貰って上げる。」と得意の口上をのべてくるが断られると「私より持っているのはずるい!」と訳の分からない難癖を付けてくる、散々呪文を唱えて人々の心を疲弊させて最終的には「ケチ!」と吐き捨てていく。

出現例として、を飼っているといきなり現れて「可愛いわね、ちょうだい」と人類には数世紀ほど早い言語を話してくる。矢継ぎ早に「あなたでは世話できないわよ。だから私が貰ってあげるの。もちろんえさ代ももらってあげるからね。善意で言って上げるんだからケチケチしないで。」と、とても人間には発音できない音を発してくると言った件が報告されている。

泥ママ[編集]

老衰した妖怪。主な鳴き声は「ちょっとぐらい良いじゃない。」「これくらいで怒る方がおかしい。」。

もはや奪うことに言葉を労することを放棄しだし、まず他人の物を奪ってから了承を取ったり、開き直ったりする。自作畑を持っていると作物を勝手に持って行き、見つけて捕まえると「これくらい良いじゃない!」と怒り出し「これくらいで捕まえるとか頭がおかしいんじゃないの。名誉毀損で訴えるわよ。」と毒物を吐きつけてくる。またスーパーやデパートなどで製品を盗んでいき捕まると、「これだけあるんだから、一つぐらい持っていっても良いじゃない!」等と喚き「どうせ売れなくて廃棄したりするんでしょ、だからよこしなさいよ。サービスよサービス。」と追撃を加えてくる。

牢ママ[編集]

泥ママが窃盗の結果、もしくはクレママが口論の結果逮捕された妖怪。この状態になると人前に出て来ることはない。

対処法[編集]

この妖怪に有効な対処法は逃げることである。土地を離れる、縁を切るなどして相手の生息地や行動域から離れて接触しなくすることが重要である。

まともに相手をするのは有効ではない。理路整然と説得しても納得することは決してなく、理解出来ない呪文によって神経がすり減らされるため言葉はかけるだけ無駄である。また下手に断り方をすると周辺住民に有ること無いことを言いふらされて辛い思いをすることになってしまう。警察を呼ぶのも有効な手段ではあるが、駆けつけた警察と共に数時間近く呪いの言葉を聞かされて被害者が増える結果にもなり得る上に、時々存在する「人情警官」が現場に現れると「まあまあご近所さんなんだから、これぐらいあげたら?」と言って公権力によって相手の要求に裏付けを与えてしまうような事態もあるため、注意が必要である。

関連項目[編集]