う゜

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
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う゚、もしくはウ゚は、に半濁点「」を付したものであり、「う」の鼻濁音を表記した発音記号である。なお、ウィキペディアに従うと、正式な表記はう゚であるが、しちめんどくさいので以下の表記は全て「う゚」に統一する。

概要[編集]

う゜は1944年に当時の文部省が制定した特殊な仮名のひとつであり、マ行に付随することで発音が「ン」へと変化する「う」に関して使用するための発音記号である。他に導入された特殊な発音記号として、かにがついた「か゜」や、発音しない箇所を示すための記号「」が存在する。これは、日本語の中に幾多も存在する「日本語で発音されてもカナで表記できない言葉」を上手に表すために当時の文部省が導入した新しい日本語である。

これは日本全国どこでも方言が標準語だった時代を終わらせるために文部省が敢行した最後の聖戦である。

う゜の発音方法[編集]

日本人が「う」という言葉を発音する際、多くの日本人は口をすぼめた形で発音している。しかし、実際に使う「う」は、その後ろに「マ行」をからめて発音すると、「う」の発音とは違う「う゜」の発音で発声する場合がある。たとえば、「馬」という言葉を発声する際「う・ま」ではなく、「(う)ン・ま」と発音することも多い。これは、あきらかに「う」とは違う発音であるけれど、日本語の刷り込みの結果「う」と聞こえてしまう音である。他の言語ではこの発音は「う」には分類されない。そのため、日本語の発音としては見過ごせないものがあると判断した当時の文部省は、明治時代に福沢諭吉によって導入され広まった「う゛」以来の新しい発音記号「う゜」の制定を決定。全国に広めようとする。

使用事例 [編集]

このう゜の最も分かりやすい事例として、1941年に制作された唱歌おうま」がある。「おうまの親子は仲良しこよし・・・」で有名なこの歌は、実際の歌唱では歌詞カードに「おうまの親子は・・・」と書かれていても、日本語の通例として「おンまの親子は・・・」と歌う場合が多い。むしろ、当時の常識ではそっちのほうが自然である。これはある意味、文部省が率先して日本語の乱れを音楽の教科書を通じて日本中に撒き散らしたようなものである。実に戦争中にふさわしい混乱っぷりである。これは、中学校の音楽の副読本にサザンオールスターズを採用するよりもずっと上のやっちゃった事例であるが、特に問題とはみなされていない。戦争中だもの

しかし、「おうま」の発表から3年後に「う゜」を新しい発音記号として採用する際、わざわざ事例の2番目に「うま」を持ってくるあたり、文部省もだいたい分かっていたものと思われる。

そのほかに導入された言葉[編集]

この「う゜」以外にも、文部省は多くの発音記号と書き言葉を導入している。中でも「ッ」や「ャ」「ュ」「ョ」などのいわゆる捨て仮名、小書きと言われるものを本格的に導入したり、表記以外、ほぼ無意味になっていた「」「」「」「」「」を用いないことを決定した。

導入の成果[編集]

新しい発音である「う゜」の導入の効果はしかし、その直後に起こった敗戦の影響によって全て無に帰すことになる。ただし、逆に用いないでよいとされた「」「」はあっという間に消えてなくなり、「」「」「」についてもほとんど死語と化すなど、文部省が意図したとおりの結果となる。

このことは、覚えるのがメンドクサイ言葉を覚えろ、という命令よりも、この言葉は忘れていいよという命令がいかに早く、正確に、確実に浸透するかを如実に表している。

その結末[編集]

日本語の発音がどうなったかについては、一応、書き言葉については文部省の勝利であった。書き言葉をそのまま発音するということが音楽を通じて常識となっていき、「おうま」についても「おンま」と発音しなくなっていく。しかし、残念ながら伝統話芸では、もちろん「ンま」が生き残っており、方言についても、結局、話し言葉を話し言葉として覚える世界では、書き言葉の入る余地などはなかったかのごとく、まったく滅んでいない。

滅ぶわけがない

外部リンク[編集]

関連項目[編集]